おもしろい弓道
連載1号
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弓道を「おもしろい」なんて言うとお叱りを受けるかもしれないが、
この年になっても新たな発見があり、上達を求め精進し、挑戦し続けられることに おもしろさを感じている。 高校生のときにはじめ、途中20年ほどブランクはあったが、弓歴は50年余りと長い。 その年月の中で、家庭のこと、健康上のことなどなどで、思うように練習できなかった時期も あった。 だが弓の場合、自分の都合の良いときに一人で弓道場に出向き自由に練習できるので、 ここまで続けてこられたのだと思っている。 弓道の特長は、段位・称号別、ときには男・女別の競技種別もあるが、年齢の制限もなく、 老若男女同じ土俵で競い合えることである。また、正しい基本を身につければ、 病に倒れない限りいくつになっても行射することができる。 そしてその、正しい基本の修練は実に難しい。 巻藁前稽古で、射法・射技の基本を確認し、的前稽古でそれを体現する。 いつも基本に戻っての稽古が上達への近道と思われる。 長い間の修練では、指導者から教えられたこと、本から学んだことを、十分に理解できず、しているつもりと勘違いすることも多くあった。 行きつ戻りつを生かしながらの体得。 その課程の体験・学習は、気がつくと自分の中に積み重ねられており、 今ではそれらの繋がりも見えてきて、やってきた事に無駄なことはなかったと 思えるようになった。 まだまだ「おもしろい」弓の道、弓道理念を目標に精進していきたい。 |